地域から世界に貢献できる人間へ
学校長 秋葉 聡志

英語教育は、YMCAが日本で誕生した時の最初のプログラムの一つでした。明治初期に国際社会の広がりを意識した日本のYMCAは、未来を担う青年たちが国際語である英語を学び、コミュニケーション能力を高めることが、世界の中で日本が生き残るため、ひいては世界平和のために必要なことと考えたのでした。
今や、英語は便利なコミュニケーション・ツールになっています。世界には、英語を母語とする国々だけではなく、様々な国で英語が用いられています。その背景には、英語の言語的特質もありますが、歴史的にかつてのヨーロッパ列強による植民地主義があったことも忘れてはなりません。
私たちは、生まれ育った母語で考え、いろいろな概念を形作ります。たとえ、英語が話せても語るべき内容がなければ英語を学ぶ意味はありません。表現できる中身を造ることがとても大切なことなのです。それは、母語を大事にし、自らを育んだ文化をいつくしむことから生まれます。人間的な中身を磨き、それを表現できる道具としての英語を学ぶ、その両方が必要なのです。
私たちYMCAは、「共に喜びや苦しみを分かち合える、地球社会の実現に力を注ぐ」人々を育てることを使命にしています。YMCAの英語教育は、まさに人間を育み、文化を創造し、学ぶ人間が楽しみながら自分自身の目的を達成し、地域から世界に貢献できる人間として成長していくことを願いとしているのです。
教育方針

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英語技能を身に付け、国際経験を生かし、異なる文化・宗教の人たちとも共に歩むことができる人材の養成
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専修学校(職業教育期間)として働くために必要な知識や能力を養成
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心(Sprit)、知性(Mind)、体(Body)の側面が調和された人材の育成
本校の歴史
1844年にイギリスのロンドンで誕生したYMCAは、1890年(明治23年)より今日に至るまで120年以上に渡って日本で英語教育を実践してきました。北海道では、札幌YMCAが1955年(昭和30年)に英会話教室を開設し、市民や教員を対象とした英語教育セミナーや講習会の開催など、英語普及活動を実践。1968年(同43年)には英文タイピスト科と秘書実務科を設けた各種学校「札幌YMCA外国語学校」として北海道知事の認可を受け、1972年(同47年)に開催された札幌冬季オリンピックにおける学生ボランティア通訳の派遣など、地域の国際化に貢献する人材の育成に力を注いできました。
また、1980年(同55年)に専修学校法に基づく専門学校として認可され、秘書実務科は加速する社会の国際化に対応すべく「国際ビジネス学科」を経て現在のコミュニケーション学科へその姿を変化させてきました。このように、常に時代のニーズに応えて青年と社会をつなぐ架け橋としての使命を担ってきた本校は2014年4月より「札幌YMCA英語・コミュニケーション専門学校」という新校名のもと新たな節目を迎えました。


本校のあゆみ
~開校40年以上の歴史と実績~
札幌 YMCA 英語・コミュニケーション専門学校は、しっかりとしたYMCAの基盤のもと、運営されています。
1897年 | 北海道YMCA創立 |
1954年 | 日本YMCA同盟協力主事D.リーパー、洞爺丸で航海中に遭難 |
1955年 | 札幌で幼少年や成人を対象に英会話やオルガン等の文化教養講座を開く |
1961年 | 札幌YMCA英会話学院開設、英語教育に重点を置いた学校教育を開始 |
1967年 | 秘書要請所と英文タイピスト科を開設 北海道知事より各種学校の認可 |
1971年 | 札幌市の国際化に貢献すべく、修業年次1年の国際ホテル学校を開設 |
1972年 | 札幌冬季オリンピックにて、学生をボランティア通訳として派遣 |
1980年 | 各種学校より専修学校法に基づく「札幌YMCA学院専門学校」へ切り替え |
1988年 | 秘書実務家を国際ビジネス学科へ改称 |
1994年 | 学校名を「札幌YMCA国際ビジネス・社会体育専門学校」へ変更 |
2000年 | 国際ビジネス学科にビジネススキルトレーニングコースを開設 |
2007年 | 学校名を「YMCA英語・スポーツ専門学校」へ変更 開校40周年を迎える |
2014年 | 学校名を「札幌YMCA英語・コミュニケーション専門学校」へ校名変更 |